また、水と龍との関わりが深かったことには間違いありません。
龍は世界的に二種類あり、「ドラゴン」と「ナーガ」です。「ドラゴン」はヨーロッパの龍です。神様ではなく、お姫様を食べるなどの話が多く、水とは関係はなかったのです。もう一つのナーガは、起源がインドにあり、中国やタイで神格化されます。一方、日本では龍というのは、ヘビだったのかもしれません。弘法大師絵巻では、善女龍王の姿が蛇で描かれています。中国から入ってきた龍がヘビへと変化したと考えられます。
 龍や河童は、金気を嫌います。井戸に金気のもの落とすと、龍は怒り雨を降らします。だから、雨乞いの儀式でわざと、井戸に金属を入れることもありました。なぜ、龍が怒るかというと、金属を多く含んだ水は飲めなっかたからではないかと思います。金属で水を汚さないで欲しいとの願いがあるのでしょう。
 河童については、猿や亀などの動物や人、自然が起源とされています。また、渡来人ともいわれています。人間が河童になっている場合もあります。江戸には、河童が川の工事する話が残っています。なぜ、河童が川の工事をしたかというと、江戸幕府は河川工事をするお金がない。川の近くに暮らしていた人たちは、自分たちで川の工事を行いました。代官の命令に背いた工事は罪になります。そこで、「河童がした」ことになったのです。
 福井県の九頭竜川では、水が汚れてきたので河童が人間の代わりに代官へ忠告をした話しも残っています。東北の遠野市
6)の伝説も有名です。

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