絵図と絵葉書で蘇る水辺の風景 水害・・・そして明日へ
※この冊子は、(一社)近畿建設協会からの支援を受けて作成しております 
 水文化を楽しむ市民団体「カッパ研究会」と、京都産業大学鈴木ゼミの学生が協力して冊子「鴨川を伝える」を作成しました。
 日本各地で水害が多発する昨今、「京都は違います」、「水害とは無縁の地です」などは通じません。事実、昭和10年(1935年)に起こった京都大水害は、多くの被害をもたらしました。そこで冊子では、水害の怖さを知ってもらうために昭和10年の被害状況を当時の新聞記事と行政資料で示しています。一方で、鴨川は千年にわたり「暮らし共にある川」です。その両面を伝えたいと、絵葉書や写真で100年前の情景を表現してみました。中央に配している『賀茂川筋名細絵図』(宝永年間)は、鴨川管理のために制作された貴重な史料です。これら全てを楽しんでいただき、最後に学生が伝えてくれる「鴨川の未来」に想いを馳せていただければ幸いです。
■鴨川を伝える・鴨川を未来へ(学生の声)
鴨川の良さに気づくことができました。いつまでも鴨川が人々の心の拠り所であることを願います。
数々の治水が施された鴨川は、市民の憩いの場として未来に受け継がれていくでしょう。
趣向をこらした飛び石やアユの魚道がある鴨川。
これからも、人や生き物に好かれる川であってほしいです。
今も昔も変わらず人々の憩いの場として存在し、魅力溢れる鴨川が、いつまでも身近にあることを願います。
豊かな自然に囲まれ、京都の人々から愛される鴨川が、未来を担っていく子どもたちに受け継がれて欲しいです。

■昭和10年(1935年)の京都大水害
6月27日より降り初めた雨は、28日夜に入り激しくなり、更に雷電を交へて豪雨と化した。
29日朝、車軸を流す大雨継続し、午前10時までの雨量が269.9mmに達した。市内を貫流する諸川は何れも溢水氾濫し、市街地を流下し一面の泥海と化した。


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■ 絵図・絵葉書・写真でたどる鴨川の風景
 江戸時代中期(宝永年間)の「賀茂川筋名細絵図」と明治から昭和初期の30枚の絵葉書(写真)で想い馳せ、これからの鴨川の未来を描きたいとの思いで作成しました

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